実際は11キロあったわけですが、あたしたちの予想では、羽根岬からキラメッセまでは8キロくらい。2時間頑張ればつくかなー、休憩しながら行っても、2時間半くらい?
いやいやところが。
とある地図によると、田野から室戸岬までに、羽根岬とキラメッセと行当岬が等間隔に並んでるように見えたんです。 つまり田野から残り30キロちょっととして、それぞれ8キロくらいずつ。
が実際は、キラメッセまでは長く、キラメッセと行当岬のあいだは2キロもないのです。
なんとなんと。
羽根岬を出発したものの、相変わらず真っ暗、足は痛いしあーるはつらそうだし、サポートで一緒に歩いてくれてるちーちゃんもだいぶ足にきているみたい。
会話もだんだん減ってきます。
時々思い出したように「せーんろはつづくーよー」と歌ってみるものの、みんないまいちノれない。
ただ、この頃星がものすごくきれいでした。
暦は上弦の月。
月が傾いて、いよいよ星が輝いて。
ときどき空を見上げては、星みて感動しよう!といいながら歩を進めます。
星は無数にあるんだってことを、実感しました。
そろそろ眠くなっていて、休憩で座るたびに眠りかけました。
あーるは痛すぎてまったく眠くならなかったらしいけど。
歩きながらも半分寝てました、ときどき。
夢と現のはざまで、幻覚のようなものを見ながら歩き続けました。笑
前を歩いてる人が巨人になったり、そのへんの草が休憩してる人に見えたり。
キラメッセの前には小学校があって、町があって、それからまだずーっと行くとやっとキラメッセらしい、と予測しながら、しかしなかなか町すら見えてきません。
坂を上って、おりたら町か!?と思うとまだ道が続いていて。
4時にあたしの弱音がツイッター上に打ち上げられました。
こんな時間に起きていて、励ましのメールを送ってくれた相方さんに感謝。
「ここ踏ん張り所よ~」って。
そろそろ明るくなるかなぁ、というころ、ちーちゃんがギブ。
ちーちゃんは帰りの車を運転しなきゃならないから、つぶれるわけにはいかない。
お迎えを要請したら、キラメッセにいたであろうヨットの子たちが一瞬でお迎えに来てくれました。車だとそんなに近いの!?とちょっとショック。
向かいに見える岬の、その手前にキラメッセがあるはずなのです。
二人になって、また歩き出しました。もう二人とも無言です。
ときどきあたしが小声で「せーんろは・・・」って歌ってみるけど、さすがに調子が出ません。めっちゃしんどかっただろうに泣きごとを言わないあーるはほんとすごい!向こうのほうが年上だけど、そう思いました。
だんだん夜が明けてきて、明るくなったらテンションもすこし回復。
いやー太陽って偉大だね!
やがて、「もうどうだにばし」という橋に出会いました。
小さな橋に、ひらがなで名前が。
「もうどうにでもなれ~」に見えて、ちょっと親しみを覚えました。
あたしの気持ちを代弁してくれてありがとう。もうどうだにばし。
ちなみに盲堂谷橋と書くらしい。
だんだんテンションも上がり、気温も上がってきた気がして、道端の花に気付く余裕が出てきました(たぶんあたしだけ)。
懸命に歩くあーるの前後をちょこまかしつつ、お、癒し!と思った花を写メ。
カメラ預けちゃったのがちょっと悔やまれました。
可愛い紫。
こっちは水仙?とおもったけどちょっと違うかな・・・
写真撮って遅れては小走りで追いつくので、あーるには「すごいね、、」と言われましたが、走るのと歩くのってぜんぜん別物らしくて、意外と平気だったりします。(それは今になってもそう)
それから、朝焼けで雲が綺麗だったので空も。
撮るたんびにいちいち見せるあたしに、疲れてただろうにちゃんと応対してくれてありがとう。あーるの優しさを感じました。
やがてキラメッセまで500mの看板が見えて、
キラメッセの駐車場こちら の看板が見えて、
7時ちょっとすぎ、キラメッセ到着。
ヨット部の子がまた待っていてくれました。
ちーちゃんもちょっと足ひきずりながら来てくれました。
左の小指にもテーピングを巻き、有痛性外脛骨のとこにエアサロをし、
あーるにもエアサロ。
ちょっと裸足でアスファルトの上を歩いたら、ひんやりしてて非常に気持ち良かった。
きもちいいー!ってちょっとはしゃいでて、また妙に元気な子を演出してしまいましたわ。
6年生たちにも出会いました。
靴を履きなおし、いよいよ室戸岬に向けて最後のスタートです。
ちーちゃんも、「室戸岬で待ってるよー!」と言って送り出してくれました。
ラスト10キロ。
ゴールまで残り4時間半。