2014年2月15日土曜日

ラップランドへ

タンペレの次は、いよいよオーロラを目指してラップランドへ向かいます。
ラップランド:北極線以北の地域、北極圏とおおまかに言えますが、具体的にはスウェーデン、ノルウェー、フィンランド、ロシアにまたがる、サーミ人が住んでいる地域をさすんだとか。

夏は白夜、冬は太陽の昇らない極夜が訪れる地域です。
半年の間に日照時間が24時間変化するわけで、この時期は日照時間が毎日どんどんのびていきます。

私たちが行った1月末は、9時すぎから4時ごろまで明るかったかな。


ラップランドまでの交通手段はVRの夜行列車。
初日にも乗った、日本のJRのような国鉄です。
他には飛行機で行くという手もあるけど、夜行列車ってなんだかロマンを感じるので行きはこっちにしてみました。
サンタクロースエキスプレスという素敵な名前がついていますが、実際は普通の車両だし、サンタさんを感じさせるものはひとつもありません。
VRは二階建てで、ひとつのコンパートメントに二段ベッドがひとつ。
ふたつのコンパートメントの間に鍵のかかったドアがあって、4人で利用するときはドアをあけてもらって4人部屋としても使えるようです。
2階は各部屋にシャワーがあり、1階は車両ごと共用のシャワーがあります。

2階をとりたかったのに、ネット予約でなぜか1階になってしまった私達。
ま、それほど不便はなかったのですが。
しかし、旦那が共用シャワーを使おうとしたら、待てども待てども水しか出ず。
この寒いのに水浴びは無理!
ということで、シャワーはあきらめました。
どっかにお湯ボタンとかあったのかな?
他の乗客もぜんぜん使ってなかったし、あのシャワーは水専用なのでしょうか。。

VRの中はWi-Fiが使えて便利でした。

翌朝は7時半ごろ降車の予定だったので、6時過ぎに起きて食堂車両へ。
時差ぼけのおかげで早起きが苦になりません。
日本人のツアーらしき人々ともすれ違いました。
部屋にあった朝食半額クーポンを見せて、ひとり€6。
ボリュームのあるサンドイッチと、オレンジジュースとヨーグルトとコーヒーと。
オレンジジュースが濃厚で美味しかった。

コンパートメントは、狭い空間ですがちゃんと水も出ました。






















お布団はこんな感じ。

















フィンランドの屋内はどこも暖かいので、布団は薄めです。
寒くないです。

7時過ぎにRovaniemi(ロヴァニエミ)の駅で降車。
こんな列車に乗っていました。
















外は真っ暗。
ここからロヴァニエミの市街を目指します。
そんなに遠くなさそうなので、歩くことに。
途中、ハイウェイに入り込みそうになったりしつつ、どうにか目指していたサンポセンターにたどり着きました。

















日本から、地球の歩き方とるるぶを持っていきましたが、ガイドブックの地図のちゃちいこと。
ハイウェイと普通の道を同じ色にしないでほしいよね。
通りの名前も広いとこしか書いてないし。
フィンランドのハイウェイは無料だそうで、乗るときもとても自然な感じでして。
ふときづいたら歩道がなかったんです。こわいこわい。
ちなみに現地の駅や観光スポットにおいてある地図はとても使えました。

サンポセンターのサンポとは、フィンランドの神話「カレワラ」における、打出の小槌、的なものです。フィンランドの文化を理解するのに欠かせないとも言われる抒情詩カレワラ。
たまたま研修医ルームに本があったので読んでいました。面白いよ。

ロヴァニエミは、有名なフィンランドの建築家、アルヴァ・アアルトが都市計画を担当した街。ショッピングセンターのサンポセンターにも面白いものがいろいろありそうでしたが、バスの時間もあったのでゆっくり見ずにスルーしてしまいました。
この日はロヴァニエミ→サンタクロース村→ロヴァニエミ→サーリセルカ
と行こうと思っていたのですが、サンタクロース村にもサーリセルカ行きのバス停があると聞いたので、もう直接いくことにしたのです。

バスに乗って20分くらいでサンタクロース村に到着。
バスに乗っていたのは村の従業員のひとと、観光客数人でした。
ツアーの人は駅からツアーバスに乗るんでしょうね。
オープンの10時まで少し時間があったので、お土産やさんを物色。
ムーミンの温度計を購入。

つるつるの雪のすべりだいがあったり、大きな雪だるまがいたり。





















外国の雪だるまって、3段ですよね。
ちなみにこの格好で旅行してました。

インフォメーションでロッカーはあるか聞いたら、ロッカーはないけどその辺に置いといていいよ、とのことだったので、バックパックを隅っこに転がして、サンタさんに会いに行きました。
もちろん貴重品は携帯で。

サンタさんに会うのは無料です。
サンタさんの仕事を垣間見ながら、サンタさんのいる部屋を目指します。
サンタさんは英語はもちろん日本語もなかなか上手。
新婚旅行だというと、素敵な笑顔で「幸せにね」、というようなことを言ってくれました。
そして並んで写真撮影。
写真はサンタさんのお手伝いをする小人、トンットゥが撮ってくれます。
最後にトンットゥに日本語で、「いい子にしてなよ!」と言われてサンタさんの部屋を出ました。
部屋の外ではさっそく、さっきの写真販売。
写真1枚で€25、データを入れたUSBもつけると€34ぐらいします。

私達は写真にしました。
お土産コーナーで会計をして、おしまい。
ちなみに私達の前の人も、その前の団体ツアーも日本人でした。
とにかく日本人が多い。
どこにいっても日本人旅行者がいます。

イッタラやマリメッコのショップも入ってたので、いくつかお土産を購入。
それからインフォメーションで、北極圏到達証明書を発行してもらいました。
サンタクロース村は、ちょうど北極圏の境界線、北緯66度33分線の上にあるんです。
言語が色々選べますが、もちろんフィンランド語で。
これは€6くらいだったかな。

それからバスに乗ってさらに北のSaariselka(サーリセルカ)を目指します。
長距離のバス停が非常ーーにわかりにくかったのですが、
これでした。

















市バスのバス停のすぐ道路側。
ただの雪の山かと思ったよ・・・
ぐるりと回ったら、中は小屋みたいになってました。

バス停、近距離の市バスは黄色、長距離バスは青色の看板が立ってます。


さて、次はサーリセルカ編。
だいぶ長くなってきました。

ムーミン

ムーミン博物館で降ろしてもらったものの、荷物が大きくて博物館のロッカーに入らず、いったんタンペレ中央駅へ向かいました。

地図を見るも自分の方角がわからず・・・
旅には方位磁針が必要なんだって実感したり。

後で気づきましたがiPhoneにもコンパス機能ついてましたね。
翌日からは大活躍でした。

幸い、フィンランドの道はそれぞれ~katu/~tie(~通り)と名前がついているので、地図を見ながらちょっと歩いたらすぐ方角はわかりました。
建物も、○○通りの何番という住所なので、ホテルなんかも探しやすいです。
通りの片側が奇数番地、反対が偶数番地になってます。

さて、タンペレ駅には大きなコインロッカーがあって、二人分をまとめて入れれました。
トイレもタダでした。

身軽になって、ちょっと人助けをしてから再び歩いて博物館へ。
タンペレは二つの大きな湖があって、その高低差を利用して水力発電をし、工業が発展した都市だそうです。
ノキアもタンペレの企業だとか。

















こんな教会があったり

















橋の上に裸のおにいちゃんが建ってたり
煙がもくもく出てる煙突がたくさんあったり

異国だー、という感じです。
表現力がなくてすみません。

















気温はマイナス6度。
フィンランドではいろんな所に温度表示がありました。

ここがメインスクエアかな?
















駅前に、TIGERという雑貨屋さんがあったので入ってみました。
生活雑貨からへんなおもちゃ、けん玉まで、色んなものがお手頃価格で置いていました。
なかなか楽しい。
けん玉は、いま海外でも人気があるみたいですね。
TIGERはチェーンのようで、ヘルシンキでも見かけました。



ムーミン谷博物館は、市立美術館と同じ建物に入ってます。
片方だけなら€6、両方見るなら€10で入れます。

最初、どこからムーミンコーナーに入るのかわからず、受付の裏へ行くも美術館ぽい絵がずっと飾ってあるし、受付のおじちゃんは裏に回って地下だ、と言ってたけど下りの階段には「こっちトイレ」(英語)としか書いてないし、2階は明らかに美術館だし・・・
とうろうろしていたら、黒人のお兄さんが「ムーミン?こっちこっち」と案内してくれました。
優しかったなー。
結局、「こっちトイレ」の階段を下りた先がムーミンコーナーでした。
フィンランド語ではほかにも書いてあったのかなー?

ムーミン、ニョロニョロが好きだー、とは昔から思っていましたが、よく考えたらあんまりストーリーを知らないことに気づきました。
日本に帰ったらちゃんと読んでみようと思ったのでした。

ムーミンコーナーの入り口に日本語解説の冊子が置いてあったのに、気づかず一通り見てしまった私達。
たくさんの原画と、大きなムーミンのドールハウスがあって、ムーミン好きなら是非見にいくといいと思います。
ショップでムーミンの葉書を購入。
旦那はラゲージタグを買っていました。


博物館を出ると5時過ぎ、電車の9時過ぎまではまだ時間がありますが、そろそろ晩ご飯のお店を捜すことにしました。
タンペレには北欧一高い展望台があると聞いていたので、そこを目指しました。
サルカニエミアドベンチャーパーク。

展望台の上に、回転レストランがあります。
うーん、高級な雰囲気・・・
もこもこのダウンにカミカゼ風帽子をかぶった二人が入っていいものか、、
と思いつつも突入。
6時台のレストランは空いていて、何家族かが楽しそうに食事していました。
メニューのコースはなかなか高級でしたが・・・、ちょっと日本人の口には合いにくいかも?
ともかくゆっくり頂いて、あたしはビールも頂きました。

















45分で一周するレストラン、タンペレの街の灯りがきれいでした。

このアミューズメントパークには、水族館にイルカショー、動物園、アングリーバードパーク(アングリーバードもフィンランド出身です)などなど色々あるんですが、この時間にはほとんど閉まっていました。
水族館がまだ空いていたので、行ってみることに。
2フロア、それほど広くないスペースでしたが、けっこう楽しめました。
入り口にいたイグアナと、地下にいたカメレオンがかわいかった。
両生類好きです。

ウーパールーパーもいたし、デンキナマズもいました。
英語の説明はありますが、全部読むのもしんどくてほとんど読み飛ばし。
もっとすらすら読めたいなー。

水族館を出た後は、歩いて駅まで戻りました。
途中のドラッグストアで、切らしてしまった歯磨き粉を購入。
こんなのも冒険です。
どこでも、お店の人はこっちがネイティブじゃないと察して英語で金額を言ってくれます。
大体の人は英語スラスラです。
数ユーロでもカード払い可能、いやな顔もされません。
ただ、ICチップのないカードはいちいちサインが必要だし、小さなお店だとICチップがないと使えません、というところもありました。

駅について荷物を取って、歩きつかれたので休憩。
キオスキ(日本のキオスク。あちこちにあります)で食料を買って、電車の時間を待ちます。

タンペレ、夏にもぜひ来たいし、もっとゆっくり回りたい街でした。

このあとは21:11発の夜行列車でラップランドへ向かいます。
タンペレ編終わりー。

2014年2月2日日曜日

出発

今回は、初めてという事もあり、ほぼ日程を決めて、予約できるものは予約して出発しました。
宿、飛行機、船、夜行列車など。

空港は関空。
関空までの往復は高速バスにしました。
若者っぽくていいかなーというだけの理由で。

・・・次回からは飛行機にします。


金曜日の夜、近くの駅まで10分歩き、電車に乗って高知駅へ。
この時点ではやくも旦那さんの帰りたい発言が。
バックパック重い~
高知駅からさらに歩いてニライカナイへ。

旦那がタコライスを、あたしはタコライスミニを。

少し前に食べたタコライス風ビビンバが微妙で、ニライのタコライスを食べたかったのです。
ちょうど二人共通の先輩もいらして、その方とマスターからお餞別を頂きました。
ありがとうございます。


11時20分のバスで梅田へ。梅田からはJRで関空へ。
11時半の飛行機でフィンランドへ。

飛行機はフィンエアー。
心配していたんですが、事前のリコンファームは不要。
36時間前からはオンラインチェックインも可能です。
飛行場の窓口での時間が節約できますよ。

残念ながらマリメッコ飛行機でもムーミン飛行機でもありませんでしたが、中身はマリメッコ。
紙コップとか紙ナプキンとか、毛布とかクッションとか。

 

うひょひょ。


フィンランドと日本の時差は7時間。
昇ってくる太陽からひたすら逃げ続けて10時間。

空はずっと素敵な色合いでした。
















半分寝たり半分起きたり映画を見たりしながら、15時過ぎにヘルシンキ到着。

初日は父の友人家族の家に泊めていただきました。
空港からバスでTikkurila(ティックリラ)まで行き、そこからVR(日本のJR的な)でLempaala(レンパーラ)まで。















VRは基本こんな色です。でかいです。

Tikkurilaでは時間が少し空いたので、駅前のスーパーに行ってみました。
寒いけどアイスを購入。
フィンランドはアイスクリームの消費量がかなり多く、アイス大好き国民なんだとか。
味は甘すぎず美味でした。

駅でトイレに行こうとしたら、1ユーロ入れないとドアが開かない仕組みになっていました。
けっこうきびしいのね。
近くのスーパーでは無料で使えました。

LempaalaはTampere(タンペレ)という大きな都市に近い、小さな町です。
駅までは友人のIさんと息子くん、飼い犬のタッスーがお迎えにきてくれました。

タッスーはゴールデンレトリバーの女の子。

晩御飯は、フィンランドの一般的な家庭料理、というのをご馳走していただきました。
マッカラというソーセージやお米の入ったパンのようなピーラッカ、ポテトにサラダ。
なかなか美味しかったです。
ただ、Iさん家族に言わせるとフィンランド料理は甘いんだそう。
ベリーソースが合わさっていたり、単純に砂糖が多かったり。
そしてけっこうしょっぱい。

フィンランドではバターよりマーガリン、牛乳やヨーグルトは低脂肪か無脂肪、とかなりコレステロールに気を使っているようですが、それにしてもマーガリンはたっぷり使うし、お肉大好きだし、しょっぱいし、健康対策がうまくいっているとはあまり言えないようです。。

あたしはバターと無調整牛乳を適量いただくほうがいいなあ。


そして、フィンランド名物サルミアッキに挑戦。

サルミアッキは、塩化ナトリウムとリコリスというハーブを合わせたもので、フィンランド人は大好きで飴とかガムとか食べまくっているようです。
その真っ黒い物体を、Iさんが用意してくださっていたので食べてみました。






















うーん、微妙。
旦那さんに言わせると、味に3段階あるとのことです。
ミントっぽいすーすーさもあります。
まー、食べれないほどじゃないけど、好んで食べたくもないかなあ。
以前オーストラリアで食べた、同じくまっくろいベジマイトに通じるものを感じました。

時差ぼけでだいぶ眠かったので、この日は早めにおやすみなさい。


新婚旅行

お休みを頂いて、ちょっと北欧までいってきました。
旦那さんは始めての海外。
あたしも自分で計画して行く海外旅行は初めてです。

ごくごく簡単に言うと、
オーロラを観たくてフィンランドにいったんだけどオーロラは観れなくて、
初日は父のお友達のお宅に泊めていただいてフィンランドの家庭の味を味わい、犬と遊び、イッタラのミュージアムとかタンペレのムーミン博物館に行ったり湖の上を歩いたりして、
夜行列車でラップランドに行ってサンタさんに会って、オーロラは観れなかったけど犬ぞりに乗ったりマイナス15度の世界は鼻毛も凍るってことを知り、
お向かいのエストニアにも行って旧市街の風情にほお~っとしたりエストニア美人にふ~ってなって船に乗り遅れたりしつつ最終日はヘルシンキで見所を歩き回って足ぱんぱんになり、
お寿司屋さんでお味噌汁にしみじみとし、
そして帰ってきて関空でフライトモードを解除したら大量の迷惑メールがお出迎え。

というような6泊7日でした。


ちょっとこれだと感想としてあまりに寂しいので、反省と次回への期待を込めて次からのんびりじっくり旅を振り返ります。
写真もだいぶ撮りましたので交えつつ。

それでははじまり~