2014年6月22日日曜日

大移動

サーリセルカ3日目。
朝食を食べに行くと、廊下で例のカメラカップルの女性の方を見かけました。
一人窓の外を見て、…泣いてる…?

その後ビュッフェでも一人で朝食を食べていて、あたしたち二人は彼らが喧嘩したんじゃないかと、他人事ながらそわそわ心配していたのでした。

もう少し買い物をして、空港へ向かいます。
ホテルのすぐ前の停留所から空港行きのバスに乗車。
イヴァロ空港は龍馬空港とそんなに変わらないくらいの規模の空港です。
日本人は少なくて、ロシアの学生風の集団とか、ヨーロッパ系の人がいました。
空港の地面も一面真っ白。こんなんでも飛べるのね~

















ウノをしながら搭乗を待っていたら、軍用機っぽい飛行機が着陸しました。
昔はパイロットになりたかったあたし。憧れです…
フィンランドは徴兵制で、18歳以上の男性は全員1~2年の兵役があるらしい。

















さて、搭乗。全員飛行機に乗り込むと、外に何やら人の乗った機械が近づいてきました。??と見ていると、オレンジ色の液体を機体に吹き付け始めました。ゴーっという音。あっという間に曇る視界。























窓から翼まで念入りに吹き付けると、次は第二液。ゴー……
たぶん、機体の氷を溶かして、空で凍らないように不凍液みたいなものをかけてるんでしょう。初体験でした。日本でも北海道とかだとやるのかしら。

機内にあった雑誌によると、ヘルシンキのヴァンター空港なんかは、オープンから今まで遅延はあっても雪のせいで飛行機が飛べなかったことはないんだとか。
ものすごい数の除雪車が、毎日稼働してるらしい。
雪が降るのが当たり前、そこで運行してるんだもんなあ。


イヴァロからヘルシンキのヴァンターまでは2時間半くらい。
初日とは別のバスに乗って、ヘルシンキ市街へ向かいました。


この日はヘルシンキには泊まらずに、バルト海をはさんでお向かいの国、エストニアに行く予定。予定の船まで時間があるので、その前に市場へ行ってみます。
ハカニエミの屋内マーケット。
トラムのハカニエミ駅のすぐ前が広場になってて、その横にあります。
建物は2階建て。魚屋さん、肉屋さん、総菜屋さんにお土産やさん。
2階には骨董やさんや毛糸やさんも。一通り見て、結局お土産は買わずに、魚屋さんと総菜屋さんで夕飯を購入。船で食べる予定です。
魚は、見たこともない魚もあって面白かった。といってももともと魚をあまり知らないのですが・・・
生魚の漬けみたいなのもあってこれがなかなか。

ハカニエミ駅からトラムに乗って空港に向かいます。
どれに乗ればいいか怪しかったので、待合に座っていた美人なお姉さんに声をかけてみました。
椅子を立って、流暢な英語で教えてくれました。
なんていうか、フィンランド人いい人!皆さん聞かれると親身になって教えてくれる印象がありました。
こういうところも日本人に人気の理由なのかな。

今回乗ったTALLINK SILJA LINEはヘルシンキ西ターミナルから出ています。
他にもVIKING LINEという航路もあるみたい。
SILJA LINEはお隣スウェーデンのストックホルムまでの航路も持っていて、こちらの船は豪華客船。片道一泊二日で、まるで街が移動しているような感じです。
次にフィンランド行くときはこれに乗ってスウェーデンに行きたい。

さてエストニア行きの船はフェリーで、そこそこ大きかったです。
新潟―北海道航路よりは小さいけど、愛媛―大分航路よりは大きい・・・って幅がありすぎか。
2時間半くらいの旅なので、一番安いクラスのチケットにしました。
中は意外と混んでます。適当なテーブル席に陣取りました。

エストニアはEU加盟国で、通貨もユーロ。物価の高いフィンランドに比べるとかなり買い物もしやすいので、フィンランドの人たちもエストニアまで買出しに行くようです。
確かに、スーパーでは水やジュースが日本よりも安く売ってたり(フィンランドは日本の倍ぐらいすることも)、物価の安さは感じました。

エストニアの首都タリンの港に着くと、外はもう真っ暗。
タクシーに乗ってもよかったのですが、歩いてもそんなにかからないという前情報もあったので、宿まで歩いていくことにしました。

かなり、寒い。
タリンには旧市街という城壁に囲まれた区画があって、昔ながらの街並みが残っています。
中世ヨーロッパの絵に出てきそうな感じ。
観光産業も盛んなようです。
一方でバルト三国の中でも豊かな国で、IT方面も発達しているみたい。旧市街の外は近代的な都市が広がっていました。
私たちが取ったのはHotel Telegraafという高級ホテル。
往復の船とセットだったので申し込んだのですが、高級ホテルとは聞いていたけど船とセットで3万円ぐらいだったのですが、そうよね、ここは物価が安いんだもんね。
高級すぎました。。

港から歩くこと30分ちょっと。
旧市街のちょっと入り組んだ道に惑わされつつ、ホテルに到着。
石造りの建物。明らかに高級そうな入り口。
フロントへ行くと、名乗ってもないのに「お待ちしておりました、○○様ですね」
みたいな感じで紙が出てきて色々書いて、部屋の鍵を渡されました。
すぐそこのエレベーターまではポーターの青年が案内してくれるし。
エレベーターはカードキーをかざさないと動かないセキュリティ機能つき。
なんかもう、バックパッカーですみません。

お部屋に入ると、赤を基調としたデザインでこれまた素敵。

















電話は懐かしい感じのデザイン。
ミニバーも充実しています。





















旦那が疲れきって早々に寝てしまったので、ひとりでビールを飲んでみました。
エストニアは、ビールがおいしいことでも有名なんだとか・・・
いや違う、SAKUビールっていうビールがあって、長野の佐久市と姉妹都市になったんでした。
美味しかったですよビール。





















SAKUビールはこんなやつ。

2人とも疲れきったので、この日は高級ホテルでのんびりだらり。
明日はタリン旧市街探索です。

2014年6月15日日曜日

犬ぞり

ラップランド二日目。

どこのホテルも同じな朝食を食べ(ここはワッフルメーカーもありました)、持ってきた一番暖かい装備を身につけて、
10時すぎに昨日のツアーショップへ。
犬ぞり体験です。

英語圏の人たちが何人かと、あたしたち夫婦。
暖かい格好をしてきたけど、さらにその上からごついスキーウエアのようなものを着せられました。









旦那Sサイズ、あたしXXSサイズ。
欧米サイズだなあ。
一緒だったお客さんたちと、シャッターの押し合いっこ。

外に出てバスに乗り込むと、別のショップのお客さんたちも一緒でした。
うちらの使ったとこより何10ユーロか高かったんじゃないかな・・・結局ツアーが同じってことはあたしたち得したかも。

バスで30分くらい移動して、犬ぞりポイントへ。
途中には平原の景色も広がります。


















まずはそりの操作レクチャー。
前の座席に座るお客さんと、後ろに立って操縦するドライバーの二人組み。
お客さん役とドライバー役は途中で交代します。
下り坂のとき、停止するときはブレーキを踏む、登りのときは足で蹴って犬を助ける、カーブのときは体重移動する。などなど。

説明は全部英語。
最終的にお客さんは20人くらい、うち日本人が半分くらいでした。

説明の後いよいよ犬たちとご対面。
そりに5匹ずつつながれて、
「早く走らせろ!」とばかりに吠えまくってます。
全員がそりにスタンバイして、木に繋いでたロープがはずされるとすごい勢いで走り出しました。

最初はあたしがドライバー、旦那がお客役。
時速15キロくらいは出てるのかな?

30分くらいで交代して、途中で記念撮影。























速すぎず、でも下りはちょっとスリルもあったりして楽しい。
風景も雰囲気があっていい感じ。


犬は暑いのか、時々横の雪に首を突っ込みます。
えっちらおっちら走るのがかわいい。


















あたしたちのそりを牽いてくれた犬たち。

コースを回り終えて、犬たちに触ってみました。
そりにつながってないときは静かな、人懐っこい子たちでした。
最初吠えてるのを見たときはちょっと怖かったよ・・・

それから山小屋見たいなところで、ホットジュースとクッキーを食べてあったまります。
案内してくれたお兄さんに質問コーナー。

そりを牽く犬たちはアラスカンハスキーというんだそうです。
シベリアンハスキーみたいな血統の名前じゃなくて、そりを牽くのに向いた犬をアラスカンハスキーというらしい。
交配も盛んに行われてて、ラブラドールの血が入ってたりシェパードっぽいのがいたり、いろいろでした。

アラスカンハスキーの赤ちゃんに触らせてもらって、犬ぞりツアーおしまい。

午後はショッピング。
フェルトでオリジナルの服や雑貨を作ってるお店があって、いろいろ物色。


夕飯は少し歩いたところのレストランへ行きました。
毎晩のようにジビエ料理を食べるので胃が疲れています・・笑

行きがけのバスで一緒だったご夫婦を発見。
このひとたち、ホテルも一緒だったんですねー。
いっつもカメラを持って(あたしも持ってたけど)、なんか不思議な雰囲気の二人でした。

料理を堪能し、いったんホテルに戻ります。
時間は8時。ちょっと休んでオーロラに行こう。とか言いつつ。

また11時くらいになって目が覚めて、外へ出ました。
うーーん、一面の雲。

そこへオーロラツアーから帰ってきたおばちゃんたちがやってきて、
「すごかったねー」
「うずまいてたねー」
と言うじゃないですか。
後で聞いた話、ご飯を食べ終わった8時ごろはすごく見えてたんだとか。
ケチらずにツアー使えばよかったですね。バスでいいスポットまでつれてってくれるし。

しばらく外を歩いてみましたが結局見える気配なく。
フィンランドでオーロラを観る、という夢は次回に持ち越されたのでした。

さあ、明日はヘルシンキに戻ります。
つづく。

2014年6月14日土曜日

サーリセルカ

お久しぶりです。
書き出した途端研修が忙しくなって放置されていたフィンランド新婚旅行紀。今頃ですが再開しまーす。


サーリセルカまではバスで3時間くらい。雪で真っ白な道路を、がんがん走ります。みんなスパイクタイヤを履いてます。
最初に運転手からチケットを買って乗り込みます。バスの中は3分の2くらい埋まってました。
半分くらいは日本人。カメラを持ったカップルとか、ちょっと年上そうな夫婦とか。
中国か韓国か、日本じゃないアジア人のお姉さん一人旅もいました。このひとは途中で、持ってきたリンゴを丸かじりしていた…豪快。

バスの中に、こういうものが装備してありました。



















長距離バスだけじゃなく、市バスにもついていましたが・・・
なんだろう、窓ガラスを割る道具?
いつ使うんだろう、雪に閉ざされちゃったりとかするんでしょうか。

片側一車線の、木々に囲まれた道をずーっと走ります。標識が、日本みたいに上に大きくあるんじゃなくて、わかりにくかったです。
曲がり角に、こっちへいくと○○ って看板が立ってるだけ。
あたしなら絶対通り過ぎちゃうと思う。


サーリセルカは歩いて一周できるぐらいの小さな街。















行きがけの関空でネットから写した地図。
オーロラ観光で栄えてる街です。近くにはスキー場も。

大きなホテルがいくつかあって、バスは順番に止まってお客さんを降ろしていきます。
あたし達が止まったのはHoliday club saariselkaという所。
荷物を降ろしてから、ちょっと探索に出かけました。

無料でそり遊びをできるところを発見。いっぱい置いてあるそりを一つ持って、雪の坂を登ります。途中カーブしながらずーっと続いていたけど、100メートルくらいで疲れたのでそりに乗りました。一気に滑り降りるとなかなかの迫力。




















それからツアー会社で翌日の犬ぞり体験の予約をしました。ツアー会社はいくつかあって、毎日犬ぞりやトナカイぞりのツアーをしています。夜にはオーロラツアーもやってます。
どれも結構いい値段するので、オーロラツアーはいいや、と言って予約しなかったのですが、これがあとあと後悔することになるとは…

ホテルに帰って、併設のスパに入りました。やや冷たい温水プールと、サウナ。フィンランドといえばサウナ発祥の地ですからね。一度は入らなくちゃ。
女性専用と、男女共用の部屋とありました。
サウナに水着を着て入らないでくださいって書いてあったんだけど、サウナでは男女が裸の付き合いをするのでしょうか・・・
ドイツとかは温泉で当たり前に混浴してるっていうしな・・・
恐る恐る混浴部屋をのぞいてみたけど、誰もいませんでした。

夕飯はホテルのレストランで。トナカイの肉とかサケのサラダとか。
料理は肉とジャガイモが基本です。美味しいけど多い!

サケのサラダ。これでミニサイズ。。


















お腹を満たすと眠くなります。ただでさえ時差ぼけなのだ。フィンランドでの20時は、日本の3時。真夜中だよ…

オーロラのピークは夜の10時くらいと聞いていたので、一度部屋に戻って休憩です。
案の定寝ちゃって、11時くらいに目が覚めて、外に出てみました。
空一面に広がる白い雲。

しばらく探索しましたがオーロラは見えず。
よく晴れた、周りに明かりのないところじゃないと見えないのです。

こりゃ無理だね・・・と言いながらも、歩いていけるオーロラスポットまで行ってみました。
雪明りでうっすら明るい道を、懐中電灯をお供に進みます。
スノーモービルの轍が続いています。
結局オーロラの気配はなく帰ってきました。
途中に、なにやら小屋のようなものが。

















観光案内版っぽい。
いまの気温が出てました。
-10℃。そんなに寒くないんですねー。

こうしてラップランド初日は終了したのでした。

つづく。